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「邪魔って……」
こいつは本当に悪魔だ。人の痛いツボを指でなく、尖った槍でぐりぐりと突いてくる。
しかし言ってること自体は間違っていないので、それがまたムカつくのだ。
確かにミラとゆいちは、私に気を使って一緒にいてくれるかもしれない。
でも私は二人のお荷物になんかなりたくない。
私の中にある思いが芽生えた。
「まぁ、どうしてもっていうなら、俺が一緒に回ってやってもいいけどな」
憐れむような有村の言葉を、
「いいえ、結構!」
と私は一蹴した。そして、
「相手くらい自分で見つけるから……。最高の彼氏、作ってやろうじゃないの! 修学旅行までに!!」
と高らかに宣言した。
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