第6章

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土曜日の朝8時。 蘭のアドバイス通り、体も触られたし、お泊りは経験済みなんだから、初めての航くんとのセックスもなんとかなると自分自身と言い聞かせて、私は出かける準備を始めた。 軽くシャワーを浴びて、ヘアーアイロンで巻き髪をつくった。 そこに爽やかなブルー系のアイシャドー、淡いレッド系のチーク、ベージュ系のルージュをつけて夏っぽいメイクに仕上げた。 洋服も、白のフィブリルサテンスタンドカラーのブラウス、ブルーのストライプのコードレーンのフレアスカート、白のクリアコンビのアンクルサンダル、紺色リボン付きのかごバックを選んで夏使用にしてみた。 お泊り道具はまた別のバックに入れた。 暑いし温泉に行くから、着替えや蘭のお勧めの勝負下着も念のため余分にいれておいた。 そうこうしているうちに10時になった。 マンションの玄関を出たら、航くんとの黒のハイブリッド車がすでにあった。 駆け寄ったら、航くんが「沙耶さん暑いから乗って」と促した。急いで荷物を後部座席において助手席にのった。私の格好を見るなり、航くんは「沙耶さんの恰好、夏らしくていいね!」と褒めてくれた。 「ありがとうございます」といって私は顔を赤くした 航くんはロゴ入りの黒のポロシャツにジーンスとかなりラフな格好だった。すごくシンプルだけどカッコイイロゴマークだから、きっと高いんだろうなっと思った。 「なに?沙耶さん」 航くん私の視線に気づいたみたいにだった。 「航くんはオシャレだなって思って」 「あんまり気にしていなかったけどな。そういってもらえて嬉しいです」 航くんは「沙耶さんの家からだと、だいだい約1時間ほどかかりますけど大丈夫ですか?」尋ねてきた。 「大丈夫です。私、ドライブ大好き!」というと 「では行きましょうか!」 と航くんはハンドルをきった。 前回同様、航くんが車内での話をリードしてくれた。最近見たアメリカ海外ドラマにハマったものを教えてくれたり、営業先での面白いエピソードをおもしろおかしく話してくれたので、あっという間に目的地に着いた。 着いた先は和風の日帰り温泉施設だった。 重厚感ある作りの純和風の天然温泉施設で、足湯、岩盤浴、垢すり、エステ、サウナ、食事処、お昼寝ができる広い桟敷などが完備された施設だった。一日券を買えば、全部を楽しめるコースになっているのもあったし、和雑貨販売店もあったので私は興奮気味になった。
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