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残務処理のヘルプしてくれている相原主任に断りを一言入れて、休憩室にいった。
そこにちょうど、総務にいる同期で親友の朝比奈蘭がいた。
「沙耶、お疲れ様」
「蘭もお疲れ様。まだ残っていたの?」
「私は、もう帰るところなの」
「沙耶は、まだ残るの?」
「残務処理があるから残るよ、それに相原主任にヘルプにはいってもらっているの」
それを聞いて蘭は眉を潜めた。
「沙耶、大丈夫じゃないよ!、相原主任に何度もアプローチされているでしょ!?」
「大丈夫、隙はみせてないから平気だよ」
「そんな問題じゃない、断られたから燃えてアプローチしてくる男もいるんだからね」
「私は大丈夫、大丈夫」
「それが、心配なのよ。沙耶は仕事も頑張りすぎだし、恋愛も隙がないように見せかけているから気ががりなのよ」
「ありがとう、蘭、心配してくれて」親友からの心配は本当にありがたいことだ。
「アドバイスありがとう、感謝してる」いい親友をもって私は幸せものだと思った。
「じゃあ、私は帰るから、沙耶、気を付けてね」
「蘭もね。もう遅いし、外は暑いから気を付けて帰ってね」
「ホントに相原主任は、沙耶のことを狙っているから気をつけてね」
と念を押されて、蘭がオフィスを出るのを見送った。
蘭は前々から恋愛経験0・恋人がいない私のことをものすごく気にしている。
「沙耶はそれで、ホントにいいの?」と心配されていた。
「恋愛経験0でもいいって男性は探せばちゃんといるんだから、チャンスはあるからあきらめないで」とやさしく慰めてくれる。
私もそんな人に巡り合いたいと思っている。が、現実的には厳しいだろうなと思っている。こんな私でも、チャンスはやってくるのかな……。
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