殺された理由

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私は私に殺される 自殺?いや自殺と言えば自殺なのだろうか 私は私でも 殺しに来た男は10年後の私だった いきなり現れたその男 10年後の私はこう言った 「おまえはこの先あるものを発明する それはとても危険なものだ だから今、殺さなければならない だから死んでくれ」 私のこめかみには銃口がある しかも縛られて身動きがとれない 私に選択肢はあるのだろうか 「死にたくない」 声にならない声をだした だが10年後の私の決意は固そうであった いったい何があったのか 私は何を発明したのか たとえ死んだとしてもそれは聞きたかった 「私は何を発明したんですか?」 そう言った瞬間いきなり もう1人の男が現れた 現れたと思ったら10年後の私を縛りあげた そしてこう言った 「私は20年後のおまえだ おまえの発明したものに20年後 人類は救われる だから殺すのはストップだ」 そして20年後の私は10年後の私を連れて部屋をでていった 何も言えなかった 何も聞けなかった 私はもんもんとしながら日常を過ごしている あれは夢だったのかもしれない そう自分に言いきかせた だって10年後の私はお腹がでていたし 20年後にいたっては相撲とりの体型それに近かった ああはなりたくないなと思いながら 私はジムで走っている 人類を救う救わないよりも 私は自分の身体を救うのが先なのでは そんなことを思いながら走った
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