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「彼は社会に生きられなかった。それでも、ボランティアをしたり、自分にできることをしていった。だが、それでも社会の 普通 と呼ばれる波は、彼を蝕んでいった。
「強者が弱者を叩けるのは、強者と弱者を分けるためのルールに従っているからに過ぎない、強者だけが必要とされる社会、それは間違っている!弱者と呼ばれるものにも、生きるに値する価値があるはずだ!!」
と、そう叫び続けた・・・。だが、彼の住む世界は変わらなかった。彼は優しいがゆえに壊れていった。彼は軍隊を作った。
「我々には明確な理由がある、これは復讐だ!!日常が、自分達の当たり前が、非日常へと変わったときの奴らの顔を見てみたくはないか!?立ち上がれ!虐げられし者達よ!!」
そう叫び、自らを批判した者達に銃弾を浴びせた。数年の内乱の後・・・遂に彼は死んだ。だが彼は最期の瞬間に幸せを感じていただろう。なぜなら彼と共に戦う者達も、同じ日同じ時にその傍らで死んだのだから・・・。強者・・・普通と呼ばれる者と、そうでない者を分けることについていえば、私は彼の言うことは正しいと思う。そして、武力に訴えたのも、、わからないでもない。・・・惜しむらしくは、彼の声に答えた者たちが多くいたにもかかわらず、その道を進み続けたことだけが、私が彼に対して唯一思うところだった。当時はそう考えていた・・・彼を裏切り、死を迎えさせたことで英雄と言われているが、私個人は一生この重い十字架を背負い続けていくのだよ。・・・君のような傍観するだけの者は実に羨ましい・・・さて君に聞こうか、そうでなくなった気分はどうかね?・・・私は今、彼と同じ極致にいる。・・・彼よりずっと、私のほうが狡猾であるがね・・・」
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