鼻血

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
 突然何の前触れもなく、鼻血がぼたぼたと垂れてきましてね。  上を向こうがティッシュで詰めようが、一向に止まらないという有様でして。  ――ちょっとこれは洒落にならないんじゃないか?  そう思って救急車を呼び、急いで病院へ向かいました。  播種性血管内凝固症候群の、それも特異なものであると診断されました。  的確な施術でなんとか止血はできたものの、すぐにまた別の箇所(耳や目などの体外に繋がる部分)から出血するという始末。  呼吸すると同時に、ポンプのように血液が噴き出してくるのです。  最終的には汗腺からもサラサラの血液が流れ出て、それから一日も経たずに死に至ることとなった次第です。  
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!