プロローグ

10/20
前へ
/336ページ
次へ
゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚ 「それで、お許しをもらうには?  あ、その前に、大変なことってなぁに? 」 「うん……。  ここの神様はね、太陽が苦手なんだ。  今も、もう、山の向こうに太陽を隠してるでしょ? 」 女児は石段を見上げた。 「確かにそうだね。  もう太陽は見えない」 少年は足元に転がっていた枝を拾いあげ、地面に 陽 翔 太 陽 と漢字を書き、「陽」を◯で囲んだ。 「あ、同じ字がある」 「そう。  神様は陽翔(はると)のことを、苦手な太陽だと思ってる。  そんな陽翔のことを、茉莉花が好きだって知ったら、ヤキモチを焼いて、」 「ちょ、ちょっと待って。  なんでヤキモチ?  え? 神様が私のことで陽翔くんにヤキモチを焼くの? 」
/336ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加