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7月に入ったばかりの朝、
木々の隙間から射し込む陽射しが既にギラギラしていて
自転車を2台、ガレージから出しただけで、私は汗をかいていた。
「やだな、最低。
制汗スプレーは……と」
通学鞄からスプレーを出し、ガレージに戻って、こっそりシューシューしていると、
「莉花ちゃん、おはよう。
あ、なんかその絵面イイね」
とんでもない言葉を陽翔くんに掛けられた。
「は…
え…」
口をパクパクさせながら、左手に制汗スプレー、右手は肘を上にあげた状態で私は固まった。
こんなところを見られた恥ずかしさが70パーセント、
雨の朝を除いて、ガレージの中まで入ってこない陽翔くんが入ってきた驚きが10パーセント、
そして、近隣愛続行中の陽翔くんとは違う、砕けた言葉使いに驚いたのが20パーセント。
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