高校3年生

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  陽翔くんと佐藤くんは、話はしたいものの、誰にも聞かれたくなかったらしく、 放課後、埼崎駅近くのカラオケボックスで落ち合う約束をしていた。 「莉花ちゃんもだから」 「わかった」 私を苦しめてきた近隣愛の真相と、 陽翔くんが豹変した理由がわかるなら、 どこにでも付いて行く。 私はそう思った。 ゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚ 「えー、私も行きたい!  だって、ジェンヌも行くんでしょ? 」 放課後、佐藤くんのクラスの前に差し掛かると、廊下まで萌音ちゃんの声が漏れ出ていた。 「遊びじゃねーんだって。  話があんの。  庄司も一緒だよ。  …3人で地元の夏祭りの打ち合わせすんだよ」 「あの庄司陽翔がぁ?!  嘘だぁ!  話してるのほぼほぼ見たことナイんだけど!  それに夏祭りの打ち合わせにカラオケボックスって変だよ。  ファーストフードとかファミレスでいいじゃん」
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