高校3年生

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  「さっきの態勢は置いておいて、  客観的に見て、庄司が暴走し過ぎだな。  遠野の近くにいるのが久しぶりだからって。  まぁ、そうだな…。  今日は俺らの関係を遠野に話そう。  庄司もそこから、迷信が迷信と気付いたんだろ?  伊月さんの話はそれからだ。  まずは迷信の補足説明から、な」 「ん? は、はい」 それから、佐藤くんは代わりのコーラを取りに行き、数個のお手拭きと共に持って帰って来ると、 ゆっくりと話し始めた。 「露呈しちゃった片思いの、その気持ちが消えるってヤツ。  あれはね、昔、風の舞を踊ったヤツが、大祭のあと、ただ心変わりしただけなのに、それが誇張されて語り継がれたんだ」 「ん? それだけ…? 」 「そう。  でも、片思いの迷信は迷信に過ぎないけど、そのとき心に引っ掛かっていることを、軽風に乗せて飛ばしてくれるってのは本当だよ」 「…え? 」 「些細なものだけど、結果的にその人にとって物事がいい方向に進むよう導いてくれる。  庄司んちに、記録があるよ。  舞を踊った男子本人、家族や近しい人に聞いて、それぞれの変化をまとめている」
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