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「ごめん、佐藤が宮司になるのはまだまだ先の話だから。
養子縁組とか、後援者への説明とか、そもそも能力が宮司に宿ってることを説明する必要があるのか、とか、決まってないことだらけなんだ。
佐藤の結婚相手とか。
あと、伊月と俺が路頭に迷うわけじゃないよ」
「け、結婚相手…」
思った以上に問題山積だ…。
「遠野さん、クイズです」
「へ? 」
「俺を次の宮司にさせる方針を、庄司の親父が伊月さんと庄司に話したのは一昨日でしたが、
さっきから話に出てくる、一昨日とは、一体何の日のことでしょーか? 」
雰囲気を変えたかったのか、佐藤くんがクイズを出題した。
「6月…29日? あ!
佐藤くんの誕生日! 」
「そう! 当たり。
毎年、俺、庄司家でお祝いしてもらってたんだ。
そして、今年のプレゼントは “弟” になりました〜。パチパチパチ」
手を叩く佐藤くんに笑ってから、陽翔くんを見ると、とても恥ずかしそうな顔をしていた。
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