高校3年生

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゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚ 「庄司も遠野もお疲れ、  じゃーなー」 「佐藤くん、バイバイ」 「また明日な」 小学校前で佐藤くんと別れ、 迷信も近隣愛も、邪魔なものは全てなくなり、さっそく陽翔くんと並んで帰れるわけだけど、 上り坂は無口になってしまうので、帰り道に実際話ができるのは、 雑木林の中で自転車を押し上げているときに限られるのだなと、そんなことに気づいた。 つづら折りの坂道に入り、 「朝はいいけど、帰りがキツイね。  しかも暑い」 陽翔くんがそんな弱音を吐きながら、自転車から降りた。 私も 「そうだね」 と同調しながら、自転車から降りた。 日が長い時期とはいえ、放課後2時間カラオケボックスにいて、電車、自転車と乗り継ぎここまで来たのだから、そこは完全に夜の山で、 数メートル間隔の電灯の明かりを頼りに、陽翔くんと私は自転車を押し上げながら進んだ。
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