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いやいや、逆だろ?!
食うつもりでいたのに、どうしてこんなことになってしまったのかと、犬養は快楽に思考をチカチカさせながら考える。
「う、はぁ……あ、んっ、ううっ」
「ほら、ほら、どうしたんですか? 犬養さん。欲求不満だったんでしょう。もっともっと楽しみましょうよ」
クスクスと軽やかな声で笑われて、体中の毛が怒りとも屈辱とも快感ともつかない感情で逆立った。
「ふふ。知っていたんですよ、僕は。犬養さん、ずっと僕を狙っていましたよね。物欲しそうな視線に、いつもゾクゾクしていました」
そう言って犬養洋一にのしかかっているのは、宇佐美勝昭。宇佐美が体を揺らすごとに、長いタレ耳が犬養の顔に当たった。いっそ噛み千切ってやろうかと犬養は牙を剥いたが、体内を穿つ快感に邪魔をされて、口を閉じることができなかった。
「んぁっ、あ、あああ……は、あぅう」
「可愛い声で啼きますねぇ、犬養さん。やっぱり、名前の通り、あなたは狼ではなく犬なんじゃないんですか?」
そう言って、宇佐美は犬養の尖った三角の耳に噛みついた。
「んぅっ」
犬養の背がしなり、宇佐美の陰茎を包んでいる肉筒がキュウンと締まる。
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