睦月のお遊戯会。

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睦月のお遊戯会。

「睦月君。寝ちゃいましたね」 「あぁ、そうだな」 先生は、そう言うとコップに水を注ぎ 飲みながらソファーに座った。 窓から見える景色もまた綺麗だった。 私は、睦月君に布団を掛けてあげると 先生の所に行く。 色々あって渡しそびれたプレゼントを渡すために。 「あの……先生」 「あっ?何だ?」 「これ……私と睦月君から 誕生日プレゼントです」 おずおずと2つの綺麗にラッピングした プレゼントを差し出した。 「……俺にか?」 「はい。睦月君のは、先生の似顔絵です。 一生懸命描いていたんですよ。 先生に渡すために」 「ふーん」 そう呟きながらリボンをほどくと 似顔絵を見る先生。 無言で見つめていた。
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