553人が本棚に入れています
本棚に追加
/431ページ
腕時計を見るとまだ発表まで時間がある。
今なら行けるわ。
「あの…ちょっとお手洗いに行ってきます」
「はぁっ?ったく、早くしろよ」
呆れた表情で言う先生。
申し訳なさそうに思いながらお手洗いに向かった。
お手洗いは……確かこの先に
トイレを見つけると済ませる。
そして出ると茉莉華ちゃんと
茉莉華ちゃんのママが見えた。
その隣には、30代ぐらいの男性が
もしかして茉莉華ちゃんのパパだろうか?
高級そうなスーツをビシッと着ており
眼鏡をかけていた。
イケメンでもあるが、いかにも
エリートという雰囲気がして
少し近寄りがたい印象だった。
そうしたら話し声が聞こえてきた。
「いいか?茉莉華。
今日は、名門私立の偉い方々が
たくさんお前のステージを見に来てくれている。
しっかりとやるんだぞ?
間違っても恥をかくような事だけはするな」
「うん。茉莉華 頑張る!」
張り切る茉莉華ちゃん。
最初のコメントを投稿しよう!