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「睦月君。よく頑張ったねぇ~怪我しなかった?」
心配そうに尋ねると首を横に振るう。
怪我は、していない様子だ。
良かった。
「しかし、なかなか面白い光景だったな。
さて、飯の時間か。手伝いに行かないと…」
ビデオカメラを確認しながらそう言ってきた。
そうだったわ。
もうお昼だし…手伝わないといけない。
すると向こうの方で怒鳴り声が聞こえた。
「茉莉華。何だあの演技は!?
せっかくの劇が無茶苦茶ではないか」
「パパ……ごめんなさい……」
茉莉華ちゃんは、
泣きながら謝っていた。
茉莉華ちゃんが
父親に叱られている所だった。
「あなた。あれは、
茉莉華のせいではありませんし」
必死にフォローしようとする茉莉華のママ。
「張りぼてが落ちてきたのは、幼稚園の問題だが
それを途中で放棄するとか有りえないだろ!?
名門私立のお偉い方々が来てるというのに
無様な終わらせ方をしてお前には、失望した!」
茉莉華ちゃんのパパは、そう言ってきた。
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