子猫と私。

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困っているとまた、冷たい風が吹いてきた。 弱った。 このままだと私達まで風邪をひいちゃうわ。 すると睦月君が 「……寒い?」と子猫に聞いていた。 私も子猫を覗き込むと 小さな身体をガタガタと震わしていた。 怖いってより寒そうだ。 可哀想……こんな小さな身体で 毛布も無しに長時間置いてたら 凍死しちゃうわ。 それだと捨てた人と同じになってしまう。 でも、先生が許してくれるとは、思えないし…。 どうしよう!? すると睦月君は、手提げカバンに 子猫を詰め込みだした。 ちょっと!? 「睦月君。ダメよ!そんな事したら」 慌てて止めようとした。 しかし睦月君は、首を横に振るう。 スポッと中に入れると 何事も無かったように右手を出してきた。
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