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手を繋いで帰ろうと合図をしてきた。
いや……しかし。
手提げカバンから子猫の鳴き声がする。
これは、叱ってでも
置いて行くべきなのかも知れない。
だが…身体を震わしている子猫が頭の中で
思い浮かぶ。
捨てるなんて……出来ない。
「拾ったのではないわ。
たまたま…睦月君のカバンの中に
入ってしまったのよ」
無理やりな言い訳を考える。
そしてマンションの中まで連れて来てしまった。
バレませんよーに。
とりあえず睦月君の部屋に隠そう。
食べ物は、後でこっそり持って来て
食べさせればいいわよね。
エレベータで上がり部屋まで行くと先生が
ドアを開けて待っていてくれた。
すると睦月君は、私の手を離して
先生の所に駆け寄って行く。
あんまり振ると子猫が目を回すわよ!?
いつものように先生に抱っこしてもらう。
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