子猫と私。

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すると先生は、呆れたように 「ウチのマンションは、 ペット飼ってもいい物件だが 一体誰が面倒みるんだ?しかも生き物。 オモチャではないんだ。 飼うなら最期まで 責任を持たないとならねぇーんだぞ!?」 そう言ってくる。 「それなら私が責任を持ちます。 先生の手を煩わせないようにしますから お願いします」 必死に頼み込んだ。 「ダメだ!」 「何でですか!? 睦月君も飼いたいと言っているのですよ?」 私は、負けじと反抗する。 「お前な……生き物を飼うのは、 生半可な気持ちでは飼えないんだぞ? 病気をするかも知れないし、早く死ぬ。 それでメソメソ泣かれても俺が迷惑だ。 いいからさっさと元の場所に戻して来い!」 先生は、そう言い放つ。 それは……そうかも知れないけど 動物の寿命が人より短いのは、分かっている。 死んでしまったら…たくさん泣いて落ち込むだろう。 だけど、それで分かる事もある。 「だけど、それで命の大切さが分かります!! 悲しくないと言ったら嘘になるけど だから睦月君に飼う事を学ばせたい。 ご迷惑をかけないようにしますから」 それでも私は、必死にお願いした。
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