553人が本棚に入れています
本棚に追加
「雪城さん。これ……あなたの仕事よね?」
あまりにも酷いので軽く注意すると
「えっ?でも、これも仕事ですよね?
小野木先輩が、ちゃんと指導してくれないから
こっちまで仕事が回ってくるんですよ。
文句言う前にやって下さい」
バッサリと言い返されてしまった。
うっ……それは……。
「でもね……雪城さん」
「話は、それだけですか?私
これから先生と睦月君のために
夕食の支度をしないといけないので
これで失礼します」
ニコッと笑顔で言うと
立ち去って行ってしまった。
「………。」
これ以上何も言えない自分が悔しい。
確かに私は、先輩としたら
情けないだけかも知れない。
後輩の雪城さんに仕事でも家事でも
敵わないだけではなく
居場所を取られてしまうように感じた。
もしかして……私って必要のない存在なの?
会社でも……先生達にも
さすがに落ち込んでしまった。
最初のコメントを投稿しよう!