小さな王子様。

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驚いて言うと 「前にパパのスマホを見て覚えた。 他にもたくさん知ってるよ!」 アッサリと応えてくれた。 見て覚えたって……えぇっ!? 睦月君って、どれだけ記憶力がいいの? 「でも、どうしてそんなことをしたの?」 睦月君が自ら迷子にでも なったかのような行動だし。 まさか、わざと……? すると睦月君は、 「だって、迷子になったらお姉ちゃん。 絶対に捜しに来てくれるでしょ?」 そう言ってきた。 睦月君……!? 「本当は、お姉ちゃんの行きそうな場所に 行きたかったけど場所知らないし。 だから迷子になって電話したら 来てくれると思ったの。 家だとパパやあの嫌なお姉ちゃんが居るから お姉ちゃん遠慮しちゃうもんね」 「今日もね。迎えに来てあの嫌なお姉ちゃんが お姉ちゃんがしばらく休んで来ないとか 私の方がいいでしょ?とか言うから 僕ね。嫌だから逃げ出したの。 迷子を決意したのもそのとき。 お姉ちゃんは、僕が守るからね!」
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