小さな王子様。

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改めて謝罪をしてから私達は帰った。 先生と睦月君が前で手を繋ぎ 私は、後ろでついて歩いた。 気まずい……。 「あの……ご迷惑をおかけしまして 申し訳ありませんでした」 私は、立ち止まり恐る恐る先生に謝罪する。 元々の原因は私だ。 「どうして、お前が謝る?」 「だって……」 自分のせいでこんな騒ぎになってしまって……。 だが先生も立ち止まると 「まぁ、ちゃんと説明をしなかった俺も悪い。 お前が初めて教育係になって張り切っていると 聞いていたから見守るつもりでいた。 だが、さすがに無闇に雪城の教育係から外すと 良くない噂が流れたり お前の評価が下がるだろ」 「だから、しばらく様子を見て 外す理由を考えようとしたら……先に睦月が きっかけを作ってくれたようだな。まったく」 そう言いながら先生は、睦月君の頭を クシャッと撫でた。 えっ……? 先生……そんなことを考えてくれていたの?
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