第二章 指名手配犯の騎士

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 僕が考え込んでいるうちに、ティファニーの凛とした声が響く。 (でも、塔には入れないんだろう? どうやって入るつもりだ?) (簡単な話だ。自首すればいい) (自首だって!?)  そんな。それでは無実を証明する前に捕まってしまうということではないか。 (それしか今の私に塔へ入るすべはない。その状況では塔周りの結界が機能しているかは怪しいがな。とにかく自首をすれば投獄されるために一時的に塔の敷地内へは立ち入りを許可される。だが塔内部までは許可されない。そこでだ。お前に頼みがある)  ティファニーが一拍おいて言う。 (私が塔内部にも入れるよう、情報を書き換えてほしい)
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