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男は言った。
「子宮取ってもうたら、女終わりやんけ!」
手術で、子宮を全摘したカルメン先生は、男を睨み付けて、下半身をガン見して、吹き出しマークのプラカードを出す。
(糖尿病になって、立たへんなったら、男終わりやんけ!)
糖尿病を患っている、イケてない男は、泣き崩れた。
カルメン先生は、参加者の全てに指を差し、
「さぁ~!そこのデリカシーに欠ける男どもよ!
言葉と文字と言うのはなぁ、人を傷付ける暴力になるんだよ!
自分が吐いた言葉の暴力を、自分が受けてみたら、どう思う!
思い遣りっちゅ~言葉の意味、分かったかぁ~。
それを、伝えたかったのよ、カルメンは。」
デリカシーの無い男どもは、涙を流し、
「カルメン先生~。申し訳ありませんでしたぁ~。これからは、思い遣り溢れる優しいお言葉を使って参りますぅ~。」
そして、鳴りやまぬ拍手喝采。
うんうん、絶対にイケる。
カルメンは、一人想像した。
これからは、デリカシーの無い男ども全てに、発信していかなきゃだわ。
半世紀以上生きてきたカルメン先生は…耳年増なだけで、未だ経験無し。
理由は…デリカシーの無い男どもに吐かれた言葉の暴力のせいだった。
しかし、イケてる男には、興味有り。
なので、デリカシーの無い男を減らし、少しでもイケてる男に教育していこうと、自己啓発セミナーを開く為に、準備中。
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