男⑦

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男⑦

卒業して、何十年も経ってから行われた同窓会。 知らない男が、話し掛けて来た。 その男の第一印象は、良くなかった。 知らない男なのに、物凄く親しげに、ニヤニヤしながら話し掛けてきた。 適当にあしらって、その場を離れたら、 「その態度はアカンやろ。」と、 又々知らない男2名が、追ってきた。 誰だ、君達は! 学生時代から、話した事も無いし、覚えがない男達。 何十年間、どんな人生を歩んできたのかも知らないのに、今更知らない男と、仲良くなんてなれない。 と、思っていたが、ライン交換をさせられ、なぜか、後日の飲み会に参加してしまった私。 知らない同級生達は、泥酔。 そんな中、据わった目の男が、専業主婦同級生の事について、私に話し掛けてきた。 「あいつのSNS、デカイ家ばかり載せてるやろ。外食はいつもホテルで、エエもんバッカリ食べてるやろ。鞄や洋服のブランド自慢してるやろ。ゴルフやテニス習ってるやろ。海外旅行へ行ってるやろ。金持ち自慢してばっかりや。」 そう告げた後… 「イヤな奴の悪口を入れるライングループがある。そこで俺達3人は、いつもラインで話してる。」 と、ニヤリと笑った。 50歳も過ぎた男達が、何をしているのだ。 ラインで話してる。 文字でのやり取りを、話すと表現するのだろうか?! トークって、そういう意味なのか!? 私は、怖すぎて、3人をブロックした。 きっと今頃は、男3人で、私の悪口を、ラインの文字で話しているのだろう。 しかし、私は私で、呪いの言葉を唱えるのだ。 【HAGETESHIMAE】 あかん! それは…あかんわ! 3人共、【HAGE 】てたなぁ(笑)
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