男⑤

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男⑤

二十歳の同窓会で、同じクラスになった事のある男に会った。 私と話をしている途中に、男は言った。 「彼氏はいるの?いないなら、貴女には、年下の男性が合うと思うな。」 三十歳の同窓会で、又々その男に会った。 「結婚した?あっ、まだ?彼氏は出来た?いないのなら、やっぱり貴女には、年下の男性が合うと思う。」 四十歳の同窓会で、又々その男に会った。 「まだ結婚していないの?彼氏は出来た?いないのなら、年下の男性を見付ける事だよ。」 そして、半世紀同窓会で、又々その男に会った。 「今日話してみて、やっぱり貴女には、年下の男性が、絶対に合うと思った。」 還暦同窓会で、白いテンガロンハット、赤いネクタイに、白いシャツ、そして、赤いパンタロンに、白いウエスタンブーツ姿の、その男に会った。 「貴女には、ズッーと言い続けていたけれども、絶対に年下が合うと思うよ。」 おめでたいスタイルの男に、そう言われると、そうかも知れないなぁ…と思った。 そして、男は言った。 「そうだね、二歳~三歳位の、年下男性が絶対に合うと思うよ。」 私は呟いた。 おっさんやん…。
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