第1章(2) 凪の決断

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第1章(2) 凪の決断

寂れた都市  此処が、セツナと凪の育った場所。 物心ついた頃から、セツナの隣には、凪がいた。 両親の顔も、名前も知らない。 凪の両親も。凪曰く、セツナは、先ほど一緒にいた丘で、見つけたらしく そこから、住民達に協力して貰いながらセツナと育ってきた。 「今日の収穫も、少ないな」 凪は、空を見上げながらセツナに、話しかけた。 凪は、少し寂しそうに、セツナを見てこう続けた。 「お前は、いつか外の世界に出ろよ。」 セツナにとって外の世界は、未知の世界だ。 近頃、凪は、セツナに外の世界の話をするようになった。 この故郷とは、違い 水で覆われた国。空に浮かぶ国。木々達が踊る国。 本当に存在するのか、はたまた空想の世界なのか。 セツナは、外の世界に興味が、あった。 あの声の主と、もしかしたら出逢えるかもしれない。 そんな事を想って、故郷に向かっている途中。 故郷から悲鳴が聞こえたのだ。
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