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凪は、悲鳴が聞こえた瞬間、少ない食料を
その場に落とし悲鳴の方へ走っていった。
セツナも追いかけようとした瞬間、頭痛と眩暈めまいと共に、
再び身に覚えのない記憶が、頭を過ぎった。
いつもの女の子が助けを求める場面ではなく。
セツナと同い年くらいの男の子が、自分に助けを求めてくる記憶。
頭痛が収まり、目が覚めると
横たわっていた。ゆっくり身体を起こし
凪が走って行った方へ向かっていく。
そこには、傷だらけの凪と、理性を失って暴れまわっている男と
隠れて見守る住民達。
凪!!!
と叫ぶと「来るな!!セツナ!!!」と
今までセツナに見せた事のない凪の怒声と顔だった。
セツナは、その姿に圧倒され立ち尽くす事しか出来なかった。
「太一さん・・・。俺の声が聞こえるなら答えてくれ。」
凪は、暴れまわっている男に優しく語り掛けるも、
しかし男は、右手を鉄にし街を破壊し続ける。
「鉄・・・。太一さんあんた」
凪!そいつを早く止めてくれ!!
さっさと追い出しちまえ!!
住民達が、男に対して一斉に言葉で、威嚇し始める。
凪は、静かに集中し始めた。
「仕方ない。」
凪は、そう言うと右手に光を集め、刀の形にした。
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