第1章(2) 凪の決断

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凪は、悲鳴が聞こえた瞬間、少ない食料を その場に落とし悲鳴の方へ走っていった。 セツナも追いかけようとした瞬間、頭痛と眩暈めまいと共に、 再び身に覚えのない記憶が、頭を過ぎった。 いつもの女の子が助けを求める場面ではなく。 セツナと同い年くらいの男の子が、自分に助けを求めてくる記憶。 頭痛が収まり、目が覚めると 横たわっていた。ゆっくり身体を起こし 凪が走って行った方へ向かっていく。 そこには、傷だらけの凪と、理性を失って暴れまわっている男と 隠れて見守る住民達。 凪!!! と叫ぶと「来るな!!セツナ!!!」と 今までセツナに見せた事のない凪の怒声と顔だった。 セツナは、その姿に圧倒され立ち尽くす事しか出来なかった。 「太一さん・・・。俺の声が聞こえるなら答えてくれ。」 凪は、暴れまわっている男に優しく語り掛けるも、 しかし男は、右手を鉄にし街を破壊し続ける。 「鉄・・・。太一さんあんた」 凪!そいつを早く止めてくれ!! さっさと追い出しちまえ!! 住民達が、男に対して一斉に言葉で、威嚇し始める。 凪は、静かに集中し始めた。 「仕方ない。」 凪は、そう言うと右手に光を集め、刀の形にした。
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