翠緑色の空

見えない明星

古代文明の産物は何もいいものばかりではない。

遺物や巨人像の事もある。古代文明に製造された兵器で、古代文明時代から無人で動き回り続ける。
奴らは人を無差別に攻撃する……。

そして、もう一つ。それだけ高度な古代文明を滅ぼしたのは、とある病とされている。
今も残る、原因不明の奇病。
だんだんと内蔵が弱り、心不全に陥ったり、脳がやられて眠るように逝くこともある。

せいぜい生きられても四十が限度と言われている。

まぁ……四十になる前に今、僕は死にそうなわけだが。

考える事を止めて、目の前の闇に向き合う。

この洞窟から早く抜け出して、クローディーに戻らないと。いずれ行き倒れてしまう。

元々、鳥型の巨人像に会えるかもしれないと思って、会えなくても手がかりくらい手に入るかと期待してこの探索任務に志願したんだ。
このままくたばる訳にはいかない。

死ぬ時は家族の仇を取った後だ。

とにかく、出発地のクローディーに……いや、遺跡群の中でも良いから、地上に出られる場所を探さないことにゃ始まらない。