さっそくだが私は君に秘密にしていたことがある。

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さっそくだが私は君に秘密にしていたことがある。

やあ親友。 さっそくだが私は君にひみつにしていたことがある。 ……と、言われたらさすがに君だってこっちを見るだろう。 ほら予想通りこっちみた。 普段あんなにそっけなくしてるから私としても君の注意を引きたかったんだ。許せ。 どうだ? 久しぶりにまともに見た親友の笑顔は。かわいいか? かわいいといえ。 たまには話をするときにその本から顔をあげて私を見ろ。私だってたまには一人で話続けているみたいで寂しいことがあるんだ。 そういうわけだから本に目を戻すな、ちょっとくらい瞼に焼き付けろ。本より私をかまって遊べ。週三くらいで夢に見ろ。 さて、我が親友に本を畳ませることに成功したので、そのキーワードを分析したい。 ひみつ。そう、恋愛においてヒミツというものがいかに効果的かを議論したいと思う。 私を見ないことにかけてはショーウィンドウの熱帯魚といい勝負ができる君ですら私の顔を見て次の発言を待ったのだから、ひみつと言う概念に格別の響きがあるのは議論の余地がない。 人には好奇心というものがある。秘密の存在とはその好奇心をあおりたて、興味を引き、なんとか暴きたてようというゲスな誘惑を行うものだ。 しかして秘密とは武器だ。     
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