さっそくだが私は君に秘密にしていたことがある。

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そこで君に話したいことがある、私は秘密を使ってある男子にアプローチをしたいと思っているんだ。 おい、ふぅんって言葉は親友の一大決心に対するリアクションに使う言葉じゃないはずだろう。 親友の君だから言っているんだぞ。 フリーズ! カバンにつっこんだ手を上げろ。本を出そうとするな。興味なさそうな顔をするな、興味を持て! そりゃ確かに私の一大決心は先週ぶりの話ではあるけども。 ああ、その時の事が気になるか?ならない?……なれ! 先週はクーデレをテーマにアプローチをしかけた。知ってるか?クーデレ。 クールかつデレだ。真顔で真っ直ぐに好きだと言ってしまうような性格のことだ。 ああ、真っ直ぐに言ってみたとも。内心、心臓ばくばく言わせつつなるったけ平静を保っていったとも。 あのとき、その男がたい焼きを持っていなければ、今頃私は我が親友を置き去りにしてデートをしていたことだろう。 あれは近所のショッピングモールで偶然、とある男子に出会った時だ。 気になってた相手だったからな、たい焼きを食べているあいつに近づいて横に座ってみた。 何故横に座るのかと聞かれたから好きだからな、と真っ直ぐに告げてみたところ「ああ、そう?」とたい焼きを渡された。     
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