4.アヤとキヨシ

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2日間に渡る鬼の研修を終えて自宅に帰る。 へとへとに疲れてしまって、げっそり顔で家に帰った俺を待っていたのは正真正銘の天使だった。 「おかえりなさい」 「……!」 これはまさかの……『お出迎え』……!不意打ちの衝撃で石になってしまった。 「上着かけときましょうか?」 もはや奥さんといっても過言ではないんじゃ……? こんなに幸せでいいのだろうか? その夜は、疲れすぎて風呂に入ってソファでゴロゴロしているうちに寝てしまった。 欲求不満が祟ったのか、キスする夢を見た。 甘くて柔らかくてしっくりくるサヤとのキス。 まだ同棲始めて4日目なのに、なんて厄介な夢なんだって目を覚ますとサヤの顔がすぐそこにあった。 夢じゃない。理解した瞬間理性がぷっつんきれた。 サヤが俺に告白をしてくれて、そこからはもうただただ幸せだった。思うままに互いを求め合って、我慢していた分確かめ合った。 そう、それは本当に夢のような日々だった――
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