4.アヤとキヨシ

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軽く食べつつ後ろに気を払う。 男たちの内ふたりがトイレに立ったので追いかける。合コンで複数人で席を立つ場合はだいたいが作戦会議だ。 「お前誰狙うー?」 案の定用を足しながらそんな話をしていた。 「あの子。胸でかい子。名前なんだっけ?」 「サヤ? ヒロとユウキが狙ってるよあの子」 「あーチクショー席が悪いわ」 名前も覚えてないくせに顔と胸のデカさだけで惹かれるって……男なんてそんなもんだと分かっていても腹が立つ。ふたりは用を足し終えると手洗い場で髪や身だしなみを整えている。俺も用を足してふたりに並ぶ。 「つか、パ〇〇〇してなめさせてぇ」 「ぬあ~いいね! めっちゃたまらん!」 「落とせなくてもちょっとくらい触ってみたいよな。全身なめてキスマークつけまくり――うわっ!?」 ムカつきが限界突破したので思いっきり水をぶっかけてやった。 汚ねぇ手で俺のサヤに触ろうと触るなボケッ! 「あ、すいません手が滑ってしまって。よかったらハンカチどうぞ?」 爽やかな笑顔で言うとそそくさと出て行った。 あぁくそ野郎どもシメあげたい。 「ちゃんと見張っておかないと、盗られちゃいますよぉ?」 で、なんか思い切り煽ってるし。ふざけんな馬鹿女。 これはもう出番だと思い間に入りぶっ叩いたが、結局息の根を止めるまでは至らなかった。
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