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僕は今、最寄駅の横浜駅に向かって暗い夜道を歩いている。
すると、明るい横浜駅が見えてきた。
横浜駅は、JR線の他に京浜急行電鉄本線、相模鉄道本線、横浜高速鉄道みなとみらい線、東京急行電鉄東横線、横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる、一大ターミナルだ。
「おーい、はやぶさ~」
僕の名前は、原田隼(はらだ はやぶさ)。
そして、僕の名前を呼んだこいつは、寺田和真(てらだ かずま)だ。
「おう、"てかてか"もう来てたのか。」
みんなはいつもこいつを、"てかてか"と呼んでいる。(別に禿げているわけではない。)
すると「おーい」っと後ろから声をかけられた。
こいつは本村優真(もとむら ゆうま)。ちょぴりずんぐりむっくりしている。1ヶ月ほど前に足を骨折したので旅行に行けるのか不安だったが、治って行けることができてよかった。
「あれー?"なかなか"はまだかなー?」と本村が言った。
"なかなか"とは、中川プニプニのことだ。中川は、一応この学校の生徒会長だ。こんなやつが生徒会長になって大丈夫なのかと思うが、みんなが決めたので仕方がない。また、みんなは中川のことをプニプニと呼んでいるが、本村や僕は"なかなか"と呼んでいる。
「まぁあいつはいつも遅れるし、今日もギリギリにくるんじゃね?」っと寺田がいうと、
「何か言った(怒)?」と中川が現れた。
そして案の定寺田が中川にしばかれている。
そこで、中川と寺田がお取り込み中なので、本村と僕で4人分の切符を買うことにする。
今回の旅行は、横浜駅から新宿駅に行き、新宿駅23:54発の臨時夜行快速列車ムーンライト信州81号白馬行きに乗る。そして0日目は車中泊をし、明朝、信濃大町駅で降りて立山黒部アルペンルートを通る。そして1日目は、黒部駅近くの旅館に泊まる。2日目は、電鉄黒部駅から宇奈月温泉駅に移動し、黒部峡谷鉄道に乗り沿線を観光し、黒部宇奈月温泉駅から、北陸新幹線「はくたか」に乗って東京に戻る予定だ。
そこで、みどりの窓口で横浜から、信濃大町までの切符を買うが、新宿経由で買わないと不正乗車になってしまう。
八王子駅からムーンライト信州に乗ることも考えたが、夜遅いので止めることにした。
また、週末パスを使うことも考えたが、僕達は学生なので、学割を使ったほうが安いことが判明し、学割切符を使うことにした。
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