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気がつくと、実家で寝かされていました。
Aさんはカーブミラーの下にしゃがみこんでいて、皆が話しかけても生返事しか返ってこず、様子がおかしいからとりあえずは布団の上にということでした。
Aさんは信じてもらえないだろうと思いつつも、カーブミラーの話をしました。その場で聞いていた親戚達は、意外にも、ウンウンうなずいて聞いてくれました。
その中の一人が口を開きました。
「この家の前って誰も住んでないやろ?拝みやはんが言うには霊道いうて人が住んだらアカン土地らしいわ。まあ、おかしな事せんかったら害ないし、うちらは霊感ないしなぁ。ほなけどアンタは視てもうたんやな。」
ここまでAさんから話を聞いて、私は尋ねました。
「カーブミラーが霊道にかかってたんかな?」
「ん~、カーブミラーが霊道の方に向いてたんやと思う。あん時はお盆でしかも丑三つ時やったから、間が悪かったんやな。いや、目ぇ合わさんでよかったわホンマ。うっすら覚えてるけど、あん時、目が合うたら終わりや!思うて、シャッ!てしゃがんだ気がする。それで気力使い果たしたんやわきっと。」
「・・・怖いんですけど。」
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