近所のオバチャンは見た!

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近所のオバチャンは見た!

夫の母が入院したので、着替え等を持って病院を往復する日々だった。 疲れを感じ始め、近所の奥さん達とお茶でもして、愚痴を吐き出さなきゃ、と思っていた時だった。 「よお!社長昇進オメデトウ!!」 そんな声が聞こえ、見ると、背の高い見覚えのあるシルエット。 「昇進しとらん! 樹、お前も親父さんも、うちのひとみに心配かけるな!!」 え、えっ?! 社長??いや、違うって言ってたわよね。 何?冗談?! 飲み屋で言われるみたいな、シャチョーってニュアンス?! 「子供もお前の所と同級生だ。」 そんな声も聞こえた。 子供!! そうだ、シングルファーザーよね? あの人の子供と同級生なのね。 それにしても、イケメンなのに、勿体無い。 今度、誰か紹介してあげようかしら。 ああ、早く、皆でお茶しなくちゃ!! クリーニング屋さんの娘さんなんて、優しくて働き者だし良いかも! 人生に張りが出てきたわ。 ああ、楽しい~♪ FIN
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