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「ん?代永って転職なの?」
さっきの休憩室とは違うフロアに社食があり、大勢の人が昼食を取っていた。俺は軽めに麺類を頼み、小宮は体格が大きいからか大盛りのカレーを注文した。
「ん…まぁ…色々あって…」
「そっか、俺は新卒で此処に来て3年目で今年誕生日きたら25。前の会社は何年居たの?今26って事は4年居たの…?」
「ううん…一浪、してるから…丸2年、と少し…って所かな…それに誕生日が早いから…」
「あ、なんか色々ゴメン」
小宮が気まずそうな顔をする。誤魔化す様に口いっぱいにカレーを頬張っている。
「いや、そ、そんなつもりじゃ…す、すみません…」
「ほら、口調。また元に戻ってるしすぐ謝る…」
「そ、そんな事言っても…今日会ったばかりだし…」
「徐々にでいいから。って俺の方が砕け過ぎか!!」
明るく笑う小宮に気持ちが少し軽くなる。俺もいつかこうやって笑って仕事出来る様になればいいな…
そう思いながら緊張しっ放しで不安だらけだった初出勤はあっと言う間に過ぎて行った。
ーーー初出勤から1週間後。
今の俺の仕事は主に小宮のフォローで、データ入力を手伝ったり、会議や営業の資料をまとめたりとそれなりに忙しかった。
小宮はまだ3年目というのに営業成績はかなり優秀らしい。こなす仕事量がそれを物語っていた。
分からない部分は他の人も積極的に声をかけてくれて助けてくれる。少しずつだけど他の人とも会話をしたりできるようになった。
小宮とも大分普通に会話出来るようになってきた。
いつもの様に小宮と社食で昼食に行った後、開発営業部に戻ったら部署の奥が賑やかになっていた。
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