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あの人への手紙
拝啓、御久しぶりです。
この間、商店街ですれ違いましたが声もかけられなかったボキです。
この芋虫野郎と罵られたあの日から、早300年の月日が過ぎましたね。
今でもあの一言に心震えます。
大丈夫です、もうあの時の様な間違いは起こしません。飲み物に何か入れたり、何か入れたり何か入れたり。
あ、そうそう。この間貴方との思い出のハーブティー、うちのメイドががぶ飲みしてました。
思い出と言っても勝手に貴方の戸棚から持って帰ったので、ある意味ボキ一人の思いでですが。
貴方の飼っていた毒のないサソリ。アレ本当は毒ありますよね、刺された時に毒無いって言ってたのに運ばれましたあの後ボキ。
思い出は色々ありますがやはり思い出すのは、投石事件でしょうか。
目が合う度にボキに石投げてきましたね。気が付けば学校中の女子がボキに向かって投げてきました。
アレはアレで良かったです。でも時々石じゃなく岩石投げられたのは堪えました。
300年ぶりに会えないでしょうか。思い出と共にボキとお茶でも良かったら。
―――――――なんじゃこらァ!!
「伯爵の変な手紙見つけた!!ゾンビメイドちゃんズ!!一刻も早く城内アナウンスよ!!」
そんな何時もの一日が始まる。
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