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ざく……ざく……ざく……
辺りは暗闇に覆われている。時刻は夜中の2時を過ぎたころか。
民家から少し離れたこの公園は、名前に「森」と入るだけあって自然が多く、そして敷地面積も広い。外灯が備えられているが、この時間ではそのほとんどが辺りを照らすことはなかった。
ざく……ざく……ざく……
暗闇の中うごめく影は、数分前から単調にその音を奏でている。リズムも強さも変えず、ただ単調に。
ざく……ざく……ざく……
男は穴を掘っていた。
ただひたすらに。無心に。この世界の他の事には一切構うことなく。
男は穴を掘っていた――。
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