1、教えて、お星様

2/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
「さぁ! お嬢ちゃんの欲しい物は何だい? 大きな袋から欲しい物を出してあげよう」 「私、プレゼントはいらないの」  サンタさんは首を傾げます。 「おや、珍しい子だねぇ。じゃ、何が欲しいんだい?」 「サンタさん。アインの不思議に答えてほしいの?」 「お安いご用意さ! さぁ、何でも聞いておくれ?」 「んとね~……」  アインちゃんは爛漫とした青い瞳で見つめ聞きます。 「サンタさんはとうやって、1日で世界中の子供のプレゼントを配るの?」 「はぁはぁはぁ! 何、サンタ・クロースは1日で世界中を飛び回れるんだよぉ」  豪快に笑うサンタさんに、アインちゃんは聞きます。 「それだとおかしいわ? だって地球の人口は約60億人。そのうち子供は約13億人。 それだけの人数にどうやって配るの?  地球の大きさは1万2千742キロメートル。  世界一、大きいお山のエベレストでさえ、標高8キロメートルだから、比べようのない広さなの」    サンタさんはアインちゃんの質問に驚き、感心しながら言います。 「お嬢ちゃん、すごいねぇ~。難しいことを知ってるねぇ~」  アインちゃんは続けます。 「それだけじゃないわ。ある科学者は1日で回るのに、時速2万8千キロメートルの速さが必要だって言ってたわ。     
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!