ボタン

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他意もなく、ただ単純に。 自分の名前を呼んでもらうことが、こんなにも嬉しいことだと知らなかったのです。 紺色のカーディガン。 そっと触れたはずなのに、僕の手の中には一つのボタンが収まっていました。 象牙色の、美しい光沢を放つ、あなたのボタンが。
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