②CAUSE

10/11
前へ
/180ページ
次へ
「そうそう。どっかで見た事がある文面だなぁって思ったんだけど、数週間前にわたしのところにも届いたトークとおんなじだったんだよねぇ」 「え? 森末も長屋から?」  実夕の声に反応し、近くにいた男子生徒がスマホを覗きに来た。 「ううん。あたしはぜんっぜん知らないIDから。いきなり送られてきて、ムカついたから文句を言おうと思ったんだけど、そいつ、すぐに退会してさぁ」  当時の事を思い出してか、苛立った口調で答えたあと、「誰なのか結局わかんなかったけど、こんなん、ふるくっさいチェーンメールじゃん? どうせ、何も起こるわけないし、無視したったわ」と続けた。
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加