⑩Endless

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「ハナコの母が送ったチェーンメールは転送しようがしまいが、誰も呪いなんてかからなかった。でもね……小学生に限らず、自分のところにきた変なメールなんかを面白がって見せたり、話したりする人っているでしょう?」  英恵の顔を真っ直ぐに見た長屋が、何を言いたいのかが分かった英恵は、彼女が自分と実夕のことを責めているのだと察知し、言いようのない罪悪感から目を逸らした。 「でも、俺らはハナコの夢すら見てないんだから、英恵がスマホの画面を見せたぐらい、関係ないだろ?」  咄嗟に英恵を庇った康太の言葉に、今度は長屋が目を見開いた。 「伊瀬知君、ハナコに呪われたんじゃ……え? じゃあまだ聞いてないの?」  驚きの声をあげた長屋に食いついたのが瑛士だった。 「聞いてないって、何をだよっ」 「ハナコのチェーンメールよっ!」 「は?」 「え?」 「ふぁ?」  ここにいる全員がハナコのチェーンメールの内容を知っている。  なんなら、この女が送ったんじゃないかと非難めいた目で見ると、彼女は「三野宮さん、まだ私からのメール残ってる?」と言った。
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