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「それもチェーンメールに書いてあるでしょぉぉぉっ! ハナコのような子が増えないように誰かにこの話を回せって!」
ビクリと肩を震わせ、硬直する二人。
彼らの手を跳ね除けた長屋は、「呪いから解放されるには、このチェーンメールを一人でもいいから誰かに転送すればいいだけ。その誰かは別に呪われるわけじゃないんだし、もしも、誰かに喋っちゃっても、それは貴方達の責任じゃない。ね? 簡単なことでしょ?」と得意げに言った。
「でも……そんな……」
「それでもしも他の人まで……」
“もしも”を考えると良心が痛む二人は頭を抱えた。
まさかの展開に頭がついていかない英恵は、真っ青な顔をして喉から絞り出すように長屋に尋ねた。
「長屋さんは一体なんでこのメールを今頃になってまわしたの? 実夕が受け取ったメールの発信者は誰なの?」
震える声に長屋がニタリと笑った。
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