第1話 きっかけは「続きが読みたい」だった

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「確かに、いくらフリとは言え、そのまま親睦を深めましたってなったら、ふざけんなってなる。だったらその子とフリでも本当でも、付き合えばいいのにって思うから。でも、私がしてることってそうじゃないでしょ?」 「……俺が他の奴と遊んでてもいいのか?」  もう一度確認のために聞き返した。 「いいよ。ヤんなきゃ」 「何で……?」  もう一度。 「私の考え方だけかもしれないけど、今のナオヤがいるのって、周りの人たちの影響が何かしらあってのことだと思ってる。私だってそう。私に今まで関わってきた人たちの影響って大きいと思うの。それから切り離すようなことして、悪い方向に自分が変わっていくのは嫌。──あのね、私、今の部活楽しいの。好きなこと思い切りやれてすごく嬉しい。だから、私からその楽しさを奪わないで欲しいの。私もナオヤが楽しいって思うことは否定しないよ?」
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