第2話|小説を書くって奥が深かった

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「有羽は自分の中で腑に落ちないこととか、納得できないことは書かないってこだわりをしっかり持っているからね」 「そう!そうなの!さすが彩ちゃん。私はもうちょっと柔軟になりたい。彩ちゃんくらいとは言わないけど」 「私は、長いものに巻かれるところがあるから。でも、小説を書くにはこだわりって必要よ?だから有羽のは面白いし」  へー、と思わず口に出た。 「何かを伝えたいって想いが文字となり、形になるのが小説だからね。人をワクワクさせたいっていうのも、自分のワクワクすることを伝えたいってことだし」  またも、へー!と感動する。有羽もうんうんと頷いているのを見て、有羽もそうなの?と聞いてみた。 「もちろん。それもあるし、あとは、自分を知るためだったり、好きな人たちのスゴいところを多くの人に知ってもらいたいっていうのもあるよ」 「自分を知るため?」 「そう。文字にすることで考えていることが目に見えてわかるでしょ?すると、あー私ってこんなこと考える人なんだなって客観的に見ることができる」  なるほど。確かにそうかも。
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