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そこには若さがある。麗しい青春がある。私が決して得ることができなかった、若者同士だけが得られる快感と歓びがある。
しかし私はそれが得られなかった。これからも永遠に得られない。私はもう三十歳を超えてしまった。これから先、街を歩いている美しい少女と、健やかな恋愛やセックスを経験することは、これはもう一生できない。そう思うと、ただただ絶望するのみです。
もはや私には、未来がない。青春がない。二度と青春を送れない。
なぜ、どうしてこうも自分の人生が思うようにいかないものかと思うと、ただただ涙。悔しいばかりです。
自分なりにその都度その都度、精一杯やったこともあったし、前向きに頑張ろうと思ったこともあったはずなのに、気が付けばこの体たらくです。いったい自分の人生はどこでこのように舵取りを誤ってしまったのか。悪いのは自分だと解っていても、疑念は尽きない。かつての嫌な、私と敵対した者たちへの怒りと恨みの感情がまた脳を支配する。
悲憤の念を抱きながら、私は毎日、街を徘徊しました。それで年頃の美少女を見つけては、彼女らの未来に嫉妬し、衣服の下の若い肉体を思い浮かべる。そんなくだらぬ日々を送っておりました。
それにしても、このように文章にすると、なるほど自分は犯すべくして罪を犯したのだと気付かされます。
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