七夕の夜に願うこと
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嘘は言っていない。が、我ながら怪しすぎる誘い方だ。 彼女は行ってしまうのではないか……と思ったが、予想に反して、僕に言葉を返してくれた。 「……何が気になるの?」 「え?」 「私の短冊。気になったんでしょう?」 彼女は半信半疑、という顔をしているが、どうやら僕の話に付き合ってくれるらしい。 僕は屋根から下りて、お社に続く短い石段に座り直し、彼女も隣に呼んだ。
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