見知らぬ場所

1/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ

見知らぬ場所

ある日、気づいたら扉の前にいた。 なぜこのような場所にいるのか分からず、必死に先程まで自分が何をやっていたのか思い出そうとしたが、不思議とさっきまで何をやっていたのか全然思い出せない。 ひとまずあたりを見渡すと、受付のようなものがあったが人がいない。 他には後ろにエレベーターがあったが、ボタンがないようで、きっと動かすことは出来ないだろう。 どうしたらいいか分からなかったので、とりあえず目の前の扉を調べた。 ドアノブや、手を引っ掛けられるような所はついておらず、どうやって開けるのかわからなかったが、その隣にカードを認証するような機械が嵌め込まれていたため、そこにカードを触れさせれば開くのではないかとおもった。 次に受付のような所に向かってみた。 すると、そこのカウンターの上には俺写真と名前が書かれたカードが置かれていた。 そしてよくよく見るとそこには、社員証と書かれていた。 俺はニートだったはずだし、最近どこにも面接に行った覚えがない。 しかもそのカードは心なしか青白く光っているように見え、不気味だった。 ひとまず、カードをそこに置きっぱなしにしておき、ダメ元でエレベーターを調べてみた。 エレベーターの上には階数を表示するものこそあるものの、ボタンなんてどこにもなくその上先程のような機械もないため、動きそうにない。 そして、エレベーターの扉にはうっすらだが、川と花畑が描かれていた。 これは何なのだろうか。不思議に思ったが、特によくわからないので考えることをやめた。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!