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さて、ここからどうしようか。
そう考えた。
見つけたものは動かせそうにないエレベーターと、認証式の扉、そして少々不気味な自分のらしき社員証。
正直俺はさっさと家に帰って、引きこもっていたい。何もせず、ダラダラと過ごしていたい。
しかし、ここからでない限りはそんなことも出来ない。
出れると思わしき所は2つ。エレベーターと扉。
しかしエレベーターはどうやって動かせば良いのかわからない。
となると使えそうなものは、認証式の扉。
そこが出口に繋がっているとは考え難いが、ここでじっとしているよりかは、なにかアクションをとった方が良いだろう。
しかし、認証式となると、なにか認証に使えるようなものが必要だ。
…もし使えるとするならば…
俺はカウンターに行き、カードを取った。
そして、恐る恐る扉にカードを近づけてみる。
すると、無音で扉が開いた。
正直、賭けみたいな所はあったので、開いたことに驚いた。
どうしてこんなカードで開いたのだろう…
本当に俺はここの社員にいつなったのだろうか…
と考えるが、情報が少なすぎてよくわからない。
とりあえず、考えるのは辞めにしておこう。正直ここで考えて答えが出るとは到底思わない。
少々怖いが、扉の先に行こうと、1歩踏み出した。
さっさとここを出て家に帰る、それだけを考えるようにして。
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